プロジェクトをマネジメントするとはどういうことか

プロジェクトは、特定の目標を達成するために計画され、実行される一連の作業や活動のことです。一般的には、時間的な制約や予算、リソースの制約の下で行われます。

プロジェクトは、新しい製品の開発、サービスの提供、システムの導入、インフラストラクチャーの構築など、さまざまな目的で行われます。プロジェクトは通常、明確なスコープや目標を持ち、一定期間内に完了することが期待されます。それでは成功するプロジェクトとはどのようにマネジメントされているのでしょうか。

目次

プロジェクトとは何か

プロジェクトはタスクの集合体

まず「プロジェクト」とは、ある一定の期間内に計画に沿って行われる事業・業務であり、それ自体は1つ1つの細かな「タスク」の集合体です。
大抵、プロジェクトは複数のスタッフが関わり、複数のタスクが互いに関係しあいながらゴールに向かって進行していきます。多数のタスクを確実に完了させることで、プロジェクト成果物が完成するのです。

これらの人やタスクの動きを管理・推進し、事業をゴールまで滞りなく導く行為がマネジメントです。

マネジメントとは何か

マネジメントは、「管理すること」「経営すること」を意味する言葉で、アメリカの経営学者ピーター・ドラッカーが提唱しました。マネジメントの父といわれているドラッカーは、マネジメントを以下のように定義しています。

組織をして成果を上げさせるための道具、機能、機関がマネジメントである

『明日を支配するもの 21世紀のマネジメント革命』
P.F.ドラッカー(1999)ダイヤモンド社

マネジメントは、組織やプロジェクト、チームなどのリソースを計画・組織・指導・調整し、効果的に運用するプロセスや能力のことを指します。

言わば「成果を出すためのすべて行為」がマネジメントと言えるでしょう。

マネジメントは組織の効率性や成果を最大化するためのプロセスであり、リーダーシップ、計画、組織力、コミュニケーション、問題解決能力など、さまざまなスキルや能力を必要とします。

プロジェクトマネジメントがなぜ必要なのか

プロジェクトでは多くの人が複数のチームに分かれ、目的を達成するために業務が細分化されたタスクに取り組みます。それぞれのタスクは相互に関連していることが多く、ひとつのタスクが遅れると、そのタスクだけでなく他のタスク、ひいてはプロジェクト全体の進捗計画に大きく影響するため、タスクの進捗管理は極めて重要です。

進捗管理だけでなく、プロジェクトの失敗は、プロジェクトのスタート段階での目的や目標の定義と実行計画(品質、納期、予算、人員など)の不適切さ、管理の甘さが原因でも起こります。この場合、いくら進捗管理をしっかり行ってもプロジェクトは失敗します。プロジェクトを成功に導くには、
 ・プロジェクトを事前にしっかりと定義すること
 ・そして計画性を持って確実に実行すること
の2つが必要です。つまり、プロジェクトの成功にはプロジェクトマネジメントが欠かせません。

プロジェクトマネジメントのポイント

プロジェクトマネジメントには、大きく3つのポイントがあります。

プロジェクトのぶれない目標を持つ

プロジェクトでは、最終成果物は何か!を考えながら行動することが大切です。それに向けた目標を持つことが必要となります。目標を変えることは、サッカーのゴールを移動させるのと同じことで、最初に求めていた成果物とは違うものになってしまうこともあります。なので、絶対に目標を変えない。そのためにはどうすればよいのかを深く検討することが、プロジェクト成功への道となります。

プロジェクトのやるべきことを明確にする

プロジェクトはタスクの集合体です。そのため、目標に向けた明確なタスクの構築をすることが重要となります。プロジェクトを始めるにあたって、目的達成のためにしなくてはならないことは何か、一つ一つやるべきことを明確にします。

例えば1時間でデータをまとめる場合、「データを集める」「データをまとめる」などがやるべきことです。やるべきことを明確にしていくと「何のデータを集めれば良いか具体的に分からない」「データの量はどれくらい必要か分からない」「最終的にどのような形でデータをまとめるか決まっていない」という課題が洗い出されます。やるべきことを明確にすると、その障害となる課題も明確になるのです。

課題が明確になっていないと、どこから何を解決していけば良いか分からずに、無駄に時間ばかりが過ぎてしまいます。課題を明確にするためには、やるべきことを実際に達成しようとした時に何が起きるか、可能な限り想像してみることが大事です。見えてきた課題をリストアップすることで、プロジェクトを進行していく途中のつまずきを出来るだけ未然に防げます。

プロジェクトのメンバーが自分のやるべきことを把握することが、プロジェクトを効率的に進めていく上での大きなポイントです。プロジェクトマネージャの仕事のなかでも役割分担を明確にすることは重要な仕事といえるでしょう。

役割が明確になっていると、それぞれのメンバーが自分のやるべき業務に集中できます。またタスクが重複したり、抜け落ちたりすることも防止でき、効率的にプロジェクトを進められます。

目的と目標なしに行動していては、時間をかけた割に成果が得られなかったという事態になります。また、目的と目標が定まっていても、それが具体的な行動に落とし込めていなければ、プロジェクトはスムーズに進みません。

目的と目標を明確にしたうえで、それに向かってどのように順序立ててプロジェクトを遂行するのかを明確にしましょう。目標に関しては人によってゴールがばらばらになってしまわないように、定量的に定め目的と合致しているかを全体として確認することが大切です。

プロジェクトのスケジュールを考える

プロジェクトを成功させたい!良いものを作りたい!と思うのは当然のことですが、プロジェクトの期限は有限です。その中で目標に向かってやれることと、それをやるためにはどのくらいの期間が必要かを正確に測ることが重要になってきます。

やるべきことを実行するために必要なこと、またその障害となる課題を解決するために必要なことをタスクとして洗い出し、影響度や所要時間、作業の流れを考えて優先順位をつけます。

スケジュールを管理することはすなわち、常に進捗を把握するということでもあります。

プロジェクトマネジメントの注意点

各チーム、メンバーの役割分担を明確にする

プロジェクトの失敗でよくあるのが、たぶんあのチームがやってくれるだろう、あの人がやっておいてくれるだろうと考える思考です。それにより、後で誰も対応していなくて取り返しがつかないことが多々あります。そのためタスクを作成したら必ず細かく誰が担当なのかを明確にし、周知する必要があります。

役割分担が曖昧なままプロジェクトを進めていくと、何かと混乱するのはよくあります。例えば、デザイン担当者とコンテンツ担当者が、どちらも画像内のキャッチコピーは自分の担当だと思って考えていた・・・なんてことがあるかもしれません。このような手間がかかると、キャッチコピーの納品に予定以上の時間がかかり、プロジェクトのスケジュールを遅延せざるを得なくなります。

チームや個人の役割を明確にすることで、チームメイトが協力し合い、より効率的にプロジェクトを進められるようになります。早い段階から、役割分担を明確にし、周知しておくことで、プロジェクトの成功の可能性がぐっと高まります。

プロジェクトリスクを把握し、対策を検討する

どんなプロジェクトでもリスクは存在します。あらかじめプロジェクトの進行を阻害し得るリスクを把握し、定性的・定量的な分析を通じてリスク対応計画を策定しておきましょう。プロジェクトにマイナスの影響を与えるリスクに対しては、「回避」「転嫁」「軽減」「受容」の4つの戦略があります。 同様に、プロジェクトにプラスの影響を与える可能性があるリスクに対する戦略には、「活用」「共有」「強化」「受容」といった戦略があります。

リスクに対する対応策が決まっても油断はできません。常に対応策を取るべきリスク事象が発生していないか、状況が変化し、新しいリスクが生まれていないかを監視します。

こうして、リスクが顕在化した際にどのような対応をとるのかを検討しておくことや、常に監視しておくことで、対応が後手に回ることを防ぎます。結果、プロジェクトが円滑に進むことになります。

関係者を明確にする

プロジェクトメンバーだけでなく、ステークホルダーまでも明確にしておくことが重要です。そのためにはプロジェクト開始時からプロジェクトチームだけでなく、決済者、業務担当者、システム利用者、関連システム担当者等幅広視野で関係者を明確にする必要があります。そのためにステークホルダー登録簿などを作成しておくとよいでしょう。

プロジェクトの推進方法

プロジェクト進捗状況を共有する

プロジェクトは多数の人が関わります。そのため、やるべきことは何か、各チームのタスクがどのように進捗しているのかを関係者間で共有する必要があります。例えば課題管理では、プロジェクトで起こっている問題の共有やスケジュール等をメンバーに共有し、次に自身が何をいつまでにやらないといけないのか、ほかのチームが行っている作業に疑義があったら指摘する等を行いながら推進する必要があります。

関係者間でのコミュニケーションを密に図る

ステークホルダーとも密にコミュニケーションを図ることで、プロジェクトの成果物の認識ずれを防ぐことができ、プロジェクトの成功に結び付きます。

コミュニケーションエラーによる失敗は意外と多いもの。コミュニケーションを密に図り、情報を共有したり目的を再認識したりすることは不可欠です。プロジェクトやタスクの目的や背景に関しても事前にしっかりと全員に共有していることも必須になります。

お互いの考え方を知ったり、情報を共有したり、認識合わせといった事には直接的なコミュニケーションで相手の表情から読み解く情報ももちろん大切ですが、「言った言わない」など記憶に頼ったやりとりから発生する問題は大きくなりがちですので、情報共有がスムーズにしエビデンスを残すのも重要です。

他責ではなく、自責で行動する意識をつける

よくある失敗パターンとして、あの人がやっているだろう、ほかにチームがやっているだろうという思考でプロジェクトが推進されることが多くあります。プロジェクトを成功させるためには、他人任せではなく、少しでも疑問に思ったら確認する、もし動く人がいなかったら率先して自身が動くマインドが必要になります。それによりいち早く問題やリスクを発見し、プロジェクトを成功に導けることにつながります。

まとめ

プロジェクトは思い通りに進まないことが多くあります。成功に近づけるためには、ぶれない目標を持ち、やるべきことを明確にし、スケジュールを常に考慮しながら推進していくことが大事です。

またプロジェクトは一人では推進できません。プロジェクトメンバーやステークホルダーの協力し合って進めていきます。そのためには、密なコミュニケーションを図り、情報を共有し、タスクやメンバーの役割を明確にして、一丸となって推進していきましょう。

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