マネジメント層の人材育成を成功させるには?

「なぜ、マネジメント層に人材育成が必要なのか?」という理由が明確でないと、具体的な行動に移るのが難しくなります。人材育成が求められている理由には、以下の2点が関係しています。

生産性を向上させる

近年は労働人口が減少しており、企業にとって生産性の向上に必要な対策は欠かせないものになっています。人材育成を通して従業員の能力を向上させることで、個々が得意とする分野が明確になります。それぞれの得意分野を活かした業務分担が可能になると、生産性の向上が見込めるでしょう。

また、同時に企業全体の業績向上にもつながります。

より高い経営視点で会社の今後を担ってもらう


企業を取り巻く環境が大幅に変化した点も、マネジメント層を育てる必要性が増した理由の一つです。特にグローバル化・IT化の需要が急速に高まっており、適応できない企業は今後競争力を維持することは難しいでしょう。

グローバル人材・IT人材の市場人気は高く、優秀な人材の引き抜きは難しい状況にあります。そのため、社内で経営人材を早い段階から育成し、グローバル化やIT化に対処しておくことも大切です。

上記のような理由から、マネジメント層の人材育成は必要だと考えられます。以下からは、マネジメント層の人材育成について、より深く解説します。

目次

マネジメント層の役割

マネジメント層とは、企業において部署や部下をマネジメントしていく立場の人を指します。例えば経営者、部長、課長、係長、主任などに属する人は、すべてマネジメント層に該当します。いずれも会社にとって欠かせない役割を担い、それぞれが分担して各業務を担当するのが一般的です。

マネジメント層にどのような役割があるのかは、以下の3つを軸に解説します。

業務を管理する

マネジメント層には日常の業務を管理し、従業員が効率的に働けるようにサポートする役割があります。それゆえにマネジメント層は、広い視点を持って業務に携わる必要があります。自分の仕事をこなしつつ、同時にほかの従業員の支援を行うには、常に多くのことを自分事として捉える意識が重要です。

部下を育成する

マネジメント層は部下の業務管理を通して、個々の育成につなげることも役割の1つです。ただ業務の指示を出すだけでなく、問題を抱えている場合はともに原因を追究し、能力を発揮できるようにサポートすることが重要です。部下にとって上司に当たるマネジメント層の言動には、大きな影響力があります。

部下と積極的にコミュニケーションをとりつつ、同時に足りない能力や伸ばすべき力を見極めることが、効率的な育成につながります。

管理する部署の目標を設定する

管理する部署における目標設定を実施し、達成するための取り組み方を考えるのもマネジメント層の役割です。1人で目標を決めて掲げるのではなく、部下と一緒にチームとして動き、具体的な達成を目指す方法を模索するのが、マネジメント層の仕事です。

部下を引っ張っていくことも重要ですが、近年は歩み寄って協力し合える関係を構築することも求められています。マネジメント層が自分の判断のみで現場を動かすと、部下の気持ちや能力を活かせずに、非効率的な結果を生み出す可能性もあります。

目標設定とそれを達成するための方法を考える際には、まずチーム全体で情報を共有し、独断で動かないこともポイントです。

マネジメント層の人材育成の重要性

マネジメント層は上記の役割を担う能力を身につけるための、人材育成が必要だと考えられます。しかし、なぜマネジメント層の人材育成が重要だと言われるのでしょうか。以下では、マネジメント層の人材育成が重要視される2つの理由を解説します。

組織の成果を向上させる

マネジメント層に対する人材育成は、組織の成果を向上させる結果につながります。マネジメントのスキルを身につけた従業員は、リーダーシップやコミュニケーション能力などを発揮して、組織の成果をより大きなものにできます。会社への貢献度を高めることにもなるため、結果的にマネジメント層の人材育成が重要視されています。

マネジメントスキルとは総合的な能力なので、人材育成を実施する際には計画性を持って臨むことが重要です。そのためまずはマネジメント層の人材育成を計画し、具体的なスケジュールや育成内容を考案するのがポイントです。

部下の育成力を高める

マネジメント層の人材育成は、部下の育成力を高めるきっかけにもなります。部下の育成力とは、単純に従業員が仕事で成果を出せるように支える能力です。マネジメント層になったものの、自分の仕事だけで手一杯となり、部下の育成まで意識を向けられないケースも多いです。

結果的に部下と接する機会が減ってしまい、育成に自信を持てなくなっている人も少なくありません。そこでマネジメント層の人材育成を実施し、部下の育成力を鍛えることが考えられます。部下の育成に優れたマネジメント層が増えることで、自身の成長を感じられる従業員が増加します。

それは従業員のモチベーションを高めて離職率を低下させたり、効率的な仕事を実現して利益の上昇につなげたりといった効果にも期待できます。

マネジメント層に必要なスキル

マネジメント層の人材育成を実施する際には、どのようなスキルが必要なのか明確にして、効率よく習得する方法を考えることも重要です。具体的にマネジメント層に必要なスキルがわからないと、効果的な人材育成は難しくなるでしょう。以下では、マネジメント層に必要なスキルを4つ解説します。

リーダーシップ

マネジメント層で働く人には、周囲を引っ張っていくリーダーシップがスキルとして求められます。マネジメント層が部下から信頼されていないと、チームとして1つの目標に向かうことが困難となり、成果は上げられない可能性が高まります。

積極的にリーダーシップを発揮し、チームが進むべき方向を示すことが、部下からの信頼を得ることにつながります。そのほか、トラブルが発生した際にマネジメント層がリーダーシップを活かした迅速かつ的確な判断・対策を実行することで、チームをまとめることが可能です。

マネジメント層に人材育成を行う際には、リーダーシップの具体例などを学ばせ、自分から行動できる人材に育てることが重要です。

コミュニケーション力

マネジメント層の人材育成では、コミュニケーション力も重要です。チームとして目標を達成するには、従業員がそれぞれの力を発揮する必要があります。そのためには日常的にコミュニケーションを重ね、部下の行動力や可能性を引き出すことが求められます。

従業員によって得意・不得意な分野は代わり、仕事に対するスタンスも異なります。マネジメント層はその点を理解し、それぞれに割り振る業務内容や仕事の方法を配慮することが重要です。表面的な部分だけを見ていては、従業員の得意・不得意を正確に把握できません。

だからこそコミュニケーション力を活かして、部下のことを深く理解するプロセスが大切となります。

問題解決力

マネジメントにおいて、論理的に分析を行い、問題が発生した場合にどのような方法を取るべきか考えられる問題解決力は欠かせません。チームを先導する人材に分析力と解決力がなければ、成果を出し続けるのは難しいでしょう。そのため人材育成の際には、「ロジカルシンキング」を身につける必要があります。

ロジカルシンキングとは、物事を「結論」と「根拠」に分類して、つながりを明確にしながら理解を深めていく思考方法です。ロジカルシンキングができるようになれば、限られた時間で効率的な行動を取れるようになり、結果的に会社への貢献度を高められます。

戦略的視点

戦略的な視点とは、会社の今後や他社との競争に勝つための目的と計略を考えるスキルのことです。どういうゴールを定めて、そのゴールに向かってどんな道筋をひくかによって、会社の未来にも直結します。

既成概念にとらわれることなく、新たな切り口で明確なビジョンを打ち出し、それを推進させる能力もマネジメント層に必要なものと言えます。

人材育成に取り組む上で大切なこと

人材育成への取り組み時には、大切にすべきポイントがいくつかあります。育成の効果を最大化するためにも、取り組み方を深く理解することは重要です。以下では、マネジメント層の人材育成における取り組みで大切な5つの点を解説します。

目的を明確にする

まずは「なぜ人材育成に取り組むのか」という根本的な目的を、明確にして共有しましょう。例えば今後のリーダーとなる人材を対象にする場合、リーダー候補に必要な要件を定義したり、候補となる人材を選んだりするプロセスが求められます。

育成における研修時には、参加者に目的や意義を伝えるとともに、リーダー候補としての意識づけを行うことが重要です。

自発性を引き出す

研修などを経てスキルの向上を達成できても、時間に経つにつれて効果が薄れるケースは珍しくありません。これは自社の既存ルールや過去の事例に影響されると、より顕著なものとなります。育成結果に見合わないルールや前例の存在は、ときに自発性を損なうきっかけになり得ます。

マネジメント層の自発性を促して育成効果を維持するには、不要なルールを見直し、積極的な挑戦を成否に関わらず認める環境作りが大切です。

長期的に育成する

人材育成の成果を引き出すには、長期的な視点が重要です。事前に決めた要件を定期的に見直して、育成計画やスキルマップを練り直すことも大切なプロセスになります。また、定期的に研修を行い、育成方法に変化を取り入れるのもポイントです。さらに学んだ内容を定着させるために、実践の機会を多く準備するのもコツです。

成長を可視化する

人材育成の計画段階で、成長を可視化する方法を考えておくのも大切です。例えば人事評価制度や目標管理制度などを見直して、マネジメント層の成長が成果になる形に環境整備するのが1つの方法です。そのほか、スキルや知識を問うテストを取り入れて、成長の結果を明確にする手法も考えられます。

人材育成のPDCAサイクルを構築することで、その後の育成の効果も高められるでしょう。

サポート体制を構築する

人材育成では、本人の努力だけでなく会社全体のサポートも欠かせません。研修などの育成を受講しただけでは、個人のスキルとして習得したとは言えません。学んだ内容を活かせる業務を担当したり、実際に仕事で成果を出したりしてはじめて、育成の効果が表れます。

そのためには管理職が積極的にサポートし、育成結果を活かせる状況を作りだす工夫が必要です。例えば中堅の従業員・次世代のリーダー・新入社員を同時に育成できるサポート体制が構築できれば、人材育成はより効果的なものになるでしょう。

オーシャン・コンサルティングでのキャリフレークワーク、制度について

具体的なキャリアパスは一人で策定することは難しいかと思います。オーシャン・コンサルティングでは、代表が社員一人一人としっかり相談しながら、キャリアパス実現に向けたキャリアプランを策定していきます。

具体的には以下のような流れでキャリアパスを策定することが多いです。

・期初にキャリアプランの達成に向けたCSF/KPIを策定
・期中にキャリアプランにあった行動を行っているか、社員自身、第三者視点でしっかり確認
・期末で行動を振り返り、および来季に向けたプランの策定

また、代表自らキャリアパス実現を考慮した案件の獲得・提案を実施します。もちろんキャリアプラン策定だけでなく、しっかり進捗状況を確認しフォローする仕組みもあります。

マネジメント層の育成方法

マネジメント層を育成するには、さまざまな方法が考えられます。以下では、具体的なマネジメント層の育成方法について解説します。

OJTを実施

OJTとは「On the Job Traning」の略称です。実際の業務を経験しつつ、実践的な知識・スキルを身につけられる点が特徴です。実践を通して豊富な知識・スキルに触れられるため、自分の感覚で能力を高められます。さまざまな経験をしてきた上司などにつき、直接指導を受けられれば、より高い育成効果に期待できます。

OJTを実施する場合、育成する側の負担増加に注意が必要です。育成をしつつ同時に通常業務をこなすとなると、どうしても心身への負担が大きくなります。OJTを行う側のことも考慮し、会社でバックアップすることが求められるでしょう。

外部のセミナーやeラーニング

eラーニングとは、インターネットを使って行われる人材育成です。スマートフォンやタブレットを使って学習をするため、時間や場所が問われない点がメリットです。出勤・退勤の移動時間などを活用して、効率的な学習も可能です。従業員それぞれの都合に合わせられるため、心身への負担が少なくなります。

長い時間を勉強に取られるケースも少ないので、業務への影響も抑えられます。多忙な従業員もスムーズに学びやすい一方で、わからないことをその場で解決できないデメリットもあります。

社内で研修を実施する

社内のマネジメント層を集めて、具体的なノウハウを研修によって教える手法も考えられます。外部から専門性の高い講師を招くことで、自社では教育できない知識・スキルを学べる機会も作れます。研修は1度に多くの従業員を教育できるため、効率性に優れている点がメリットです。

一方で、外部から講師を呼ぶためのコストがかかったり、受講のためにマネジメント層が現場から離れてしまったりする点は課題となります。

オーシャン・コンサルティングでの育成

オーシャン・コンサルティングでは、先輩PMOが直接講師をしてくれる、PMO社内教育システム「オーシャン・アカデミー」を設けております。

プロジェクトマネジメントスキル
テクニカルスキル
ヒューマンスキル
コンセプチュアルスキル

オーシャンアカデミーでは上記の様なスキルを学べます。また、スキルアップ支援や福利厚生、資格支援制度など成長できる環境も整えています。

オーシャン・アカデミーの詳細はこちら

まとめ

人材育成とは、企業の経営目標の達成に必要となる人材を育てて、将来の成長を促すプロセスです。人材育成は新入社員など、「これからの成長幅が大きい人材」を対象にするイメージがありますが、これから会社を引っ張っていくマネジメント層もまた、育成が必要な従業員となります。

人材育成における具体的な行動は、組織としての成果を高めたり、部下の育成力を向上させたりといった成果につながります。人材育成を成功させるには、役割を明確にしてサポート体制を充実させ、評価基準を明確にするなどの環境整備も重要です。

企業や人材育成の担当者はこれらの点を把握したうえで、計画性を持って行動に移るのがポイントです。この機会にマネジメント層における人材育成の重要性や必要なスキルなどを確認し、具体的な計画を立ててみてはいかがでしょうか。

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